公正証書遺言を作成することは人生の一大事と言っても過言ではないと思います。まだ早い、そういう気にならない、相続する人は分かっているし、争いもない、と考えるのが普通ではないでしょうか。
最初に相続人をメモする
昨今終活という言葉を耳にしますが、ご自身が亡き後の相続の手続きや遺産の分け方について日頃から考えることが大切です。公正証書遺言の作成は敷居が高いと感じるのであれば、手始めに相続人一覧図を作ってみませんか。妻と子供、父母など自分亡き後の推定される相続人がおられます。その態様はさまざまです。子供のいない夫婦、独身のままで兄弟がいらっしゃる方、子供に恵まれたが子供を残し病気でお亡くなり代襲相続が発生する場合もあるでしょう。相続人一覧図を作成することでだれが相続の対象となるか明らかになります。この一覧図は相続関係説明図とも呼ばれます。また、法務局が認証する法定相続情報一覧図と考えてもよいものです。一覧図を見ながら財産の配分を思案することもできるのです。
財産目録の作成にトライ
遺産といえば財産目録の作成にもトライしてみてはいかがでしょうか。土地、建物(自宅など)等の不動産、預貯金、株式、投資信託、生命保険や自動車、貴金属などの動産などを把握することも大切です。あくまで現時点のものを整理しておくことです。遺言を作成する際に必ず必要となります。
公正証書遺言はもう少し先と考える方にはまずは相続人一覧図や財産目録の作成をとおして、終活の一歩を踏み出してほしいものです。気持ちのゆとりも出てくると思うのです。
(2020/11/12 ブログを修正)