新型コロナウイルスの感染拡大により働き方の変化が見られるところです。家庭内でのリモートワークや一歩進んで地方への移住など自治体においては地方への誘致を進める施策を展開しているところもあります。
こういう時代にあって朝日新聞8月20日は「都市集中変わる?」と建築家たちの緊急アンケート「パンデミックと建築・都市」の回答を掲載しています。興味深い結果となっていますが概要は次のとおりです。
建築家で東京大学名誉教授の隈研吾さんは、
・IT時代の今、働き方も時間の使い方も変わっていい。建築基準法などの制度も修正していく必要がある。
・都市部の昼間人口やオフィス需要も下がっていくと思う。
建築史家・建築家の藤森照信さんは、
・オフィス需要は減るかもしれないが、全体では都市の密度はそれほど変わらないと思う。
・集中するのは経済効率だけではない。この動きはそう簡単には変化しない。
この記事は地方移住に論点をおいてではなく、都市を中心とした未来予測でした。国立競技場の設計を主導された隈さんは集中して集まるオフィスビルではなく、自分で選んで集まるような方向になるとお話し、コロナ禍にあっても藤森さんは都市から人が減る兆候はなかったとお話されています。
この記事では地方への移住が進むかは触れられていませんが、集中から分散に移行させるためには自治体の創意ある取り組みが求められるような気がします。