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「生老病死」by山折哲雄さん


5月2日付朝日新聞Reライフに掲載された「生老病死」は、山折哲雄さんが毎週土曜日に連載を重ねてこられたエッセーです。今回をもって最終とすることが記されておりました。毎回、楽しみにしていたので、残念ですが本当にお疲れさまでしたと思いました。

 

このエッセイーは宗教と心の問題について、歴史上の人物も登場させながら論考されてきたものです。山折さんは4月に入って、発熱とともに肺炎がすすんで入院中とのことです。もちろん新型コロナウィルスは陰性の結果で、別の症状から来ているもののようです。平成30年には花巻市初の名誉市民となられておりますので、ある種の親しみをもって読んできました。

 

最終回となったエッセーには、夢にふるさとの風景や川の流れが浮かぶようになったとのことです。同時に、病床にあって自然死と緩和医療の協調のもとで逝くのならば、それは現代の「臨終の行儀」となるのではないか、と書かれております。

 

お元気になられてこれからも宗教や日本人の心の内面について深い洞察を期待したいものです。