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光太郎からの手紙展


終戦後7年間、花巻市大田山口の高村山荘は12月だというのに雪はなく初冬のたたずまいでした。高村光太郎記念館で開かれている「光太郎からの手紙」展を見てきました。

 

主に総合花巻病院の院長だった佐藤隆房先生に宛てたはがきや手紙が中心ですが、入り口には光太郎のファンに返信したはがきも展示されていました。はがきや手紙には山荘での食事や生活の様子を伺い知ることができます。昭和24年2月2日の日付には、「鶏が学校の先生からおくられ、小生はガラからツオタンをとりササミは炙って辛子醤油、モツは串をさしてヤキトリに」などと書かれています。生活の様子では昭和21年2月7日の日付には「1月はわりと暖かく2月の旧正月になってから雪が相当積もりある晩吹雪のすさまじさに驚いた」ことやネズミとの格闘、春からのじゃがいもかぼちゃなどの栽培計画にも触れています。

 

展示されているのははがきが28点、書簡11点などですがいずれも興味深いものばかりです。光太郎は山荘での生活には佐藤隆房院長をはじめ地元の人たちの交流、支援があってこそ送ることができたのだと改めて知ることができました。