今夜のNHKブラタモリは「花巻はなぜ宮沢賢治を生んだ?」と題し、全国に花巻が紹介されました。いきなり花巻東高校前から菊池雄星くん、大谷翔平くんの垂れ幕で始まったのは驚きでした。今や花巻を有名にしたのは彼ら二人の活躍ですからうなずけるところです。番組のテーマとなったのは農民指導、地質、鉄道、花壇でした。
農民指導に関しては、羅須地人協会の様子や作物を植えている畑が紹介され、冷害に向き合う農民を指導する姿を通して賢治の姿を伝えています。
「石っ子賢さん」と呼ばれた賢治ですが、番組では北上川と豊沢川合流地点でいろいろな種類の石を拾い集め、ここが北上山地と奥州山脈の成り立ちから多様な石が賢治の興味を育んだ土壌でもあると伝えました。
また、鉄道はかつて花巻の温泉郷と結ばれた花巻電鉄のマッチ箱のような電車が紹介され、この電車こそ「銀河鉄道の夜」のモデルではないか、と紹介されました。
このように、なぜ賢治が生まれたのか、それぞれの素材を基に当時の写真を取り入れながら番組は進行され、興味深く、かつリアリティがあると感じました。特にさまざまな石が産出している科学的・歴史的な説明には初めて知ることも多かったです。なるほど賢治を魅了した素材が番組のテーマとする根拠にもなるのかなと思いました。タモリさんが賢治を評して、新しいものに興味をもったIT系社長と評したのには新鮮さを感じました。