民事信託の研修会のとき、講師の方は「最後に・・・」と次のように述べられました。
「AI時代に生き残る職業の上位はコンサルティング業。信託は顧客一人ひとりに合わせたオーダーメイド。コンサルティングの最たるもの。」
将棋や囲碁ではロボットが棋士を負かしたことがニュースになったり、画像診断でほんの数秒のうちに病気の診断を下したり、最近はAIの凄さを耳にすることが多くなりました。弁護士や司法書士、税理士をはじめ士業と言われる専門分野にもAIが進出し、将来AIに取って代わるのではないかと予測される識者もおられます。ある調査機関の調べによると、代替率のトップは行政書士となっています。
経験年数も乏しい中で軽はずみのことは言えないのですが、行政書士の仕事は果たしてAIに代替されるのでしょうか。否、と思います。例えば、相続に関わる遺産分割協議書の作成ですが、これは相続人が多いほど各人に面会をしたりそれぞれの想いを汲み取ったり、とても機械が行うものではなく”泥臭いもの”であると思われます。公正証書があって書類が定型化されていれば、自動的に読み込んで不動産の登記から預貯金の分配、相続人に対する通知などが行われるかも知れません。
AIが今後どう進歩するか未知の世界であり予測できません。研修の講師も言われたように、コンサルティングの力を身に付けないと将来、生き残れないよという忠告と受け止めたいと思います。