今年度新しく登録した方を対象にした義務研修会が開かれました。会場は盛岡市の「aiina」でしたが、隣りのマリオスのビルと間違えてしまい慌てました。
研修のカリキュラムは初任者が対象ですので書士会の組織概要や行政書士法、業務についてなどでした。どんな組織もコンプライアンス(法令遵守)が最も大切なことなので主催者はこの点を力説していましたし、倫理や他士業との業際問題についても詳しく言及されました。
私が感銘したのは事務所経営について講義されたS行政書士さんのお話でした。事務所経営30年を超えるベテランの方です。今でこそ行政書士の知名度はありますが、当時はどんな仕事をしているのか広く知られていなかったとのことです。そして開業5年頃までは我慢の時期で、講義の途中、その頃の苦労が思い出されたのか胸がこみ上げお話に詰まるシーンもありましたた。業務はその後は順調に拡大し、常勤の補助者を採用するに至ったとのことでした。仕事に対しては行政法律主義を貫き、経営に当たっては「礼節・慈愛・見識」を胸にいだきこれからも良き老舗を目指して歩まれるということです。
どんな仕事でも言えることですが、地道に、努力を重ねれば道は開けるということでしょうか。Sさんは行政法律主義という常に法令に根拠を求め、時には窓口の職員に対して疑問を質していったところです。本当はS先生とお呼びするのでしょうが、敢えて呼び名をさんとしました。