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JA全中と一般社団法人


5年前農協改革をめぐり政府とJA全中が激しい応酬を繰り広げられていた記憶があります。結果的には全中側が受入れしたことになりますが、その後着々と全中側による自己改革が進んできたようです。

 

9月25日付け岩手日報「30日、一般社団法人化 役割縮小、監査も廃止」という記事に注目しました。内容を要約すると、

農協法上の特別認可法人から一般社団法人へ移行する。

・現行形式の中央会制度は65年の歴史に幕を閉じる。

・地域農協に対して一律に行ってきた監査の権限はなくなる。今後は公認会計士の監査に切り替わる。

 

これまで行ってきた財政状況のチェックや法令遵守しているかどうかの調査はなくなるということです。どれだけ強い権限を有していたかは農協の現場で働く職員が一番知ってきたことだと思います。今後はグループ内の調整や代表機能に縮小するということです。

 

組織機能が一般社団法人に移行することに注目したのですが、一般社団法人は経団連や日本音楽著作権協会、日本野球機構など幅広く設立されています。当市でも観光協会や国際交流協会など様々な分野で一般社団法人化した団体が見受けられます。法の根拠は「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」です。記事のなかでも説明がありますが、株式会社のように収益事業を営むことができるが、事業で上げた利益を設立者に配当することはできず非営利法人ともいわれています。

 

定款では目的と事業が必須ですので、JA全中がどんな調整機能や代表機能をされるのか注目されるところです。なお、一般社団法人については以前ブログで紹介しましたのでお読みいただければ幸いです。